タイ風アレンジ
・トムヤンクン(レモングラス)
・ヤム・プラームック(コリアンダー)

 

コリアンダーはどこへ・・・?

撮影用に作る料理はあくまでも写真写りが大事なので、ほとんどの場合はイタリアンやフレンチを彩りよく仕上げることになります。ところが、今回のテーマは……フルーツ!?
フルーツをあまり食べない私にとって、フルーツはあくまでも料理の材料です。そこで、提案したのが“エスニック”。「うん、いいね!」・・・という返事にほくそ笑みました。じつは、洋風料理ばかり作っていたので、ちょっと飽きてたというのが本音かな。さぁて、真っ赤なトムヤンクンを鮮烈にデビューさせるのだ!!!
撮影当日早朝、ゲッ、庭で収穫する予定のコリアンダーの姿がない!?!? やむなくレモングラスとミントなど抱えて出発しました。コリアンダーのないタイ料理なんて、芸のない芸者ガールみたいだわ・・・撮影場所近くの大手スーパーをハシゴしましたが見あたらず、さらに、慌ただしさの中でトムヤンクンをグラグラ煮立たせてしまい、ブリックボン(タイの粉唐辛子)の真っ赤なデビューは果たせませんでした。仕上がりに苦情は出ませんでしたが、なんとなくとほほな帰り道になりました。。。

2003年6月7日 福岡県大牟田市T邸にて



トムヤンクン/[]内は代用できるものです
パイナップルの器 本物のトムヤンクンを作るにはブリックボン(タイの粉唐辛子)、レモングラスなど欠かせないものがたくさんありますが、代用品で作ってもトムヤンクン風スープが充分に美味しく楽しめます。
最近は「トムヤンクンの素」もいろんな種類を見かけるようになり、手軽に楽しめるようになりました。ハーブやブリックボンなど必要なものは全部セットになっているという嬉しい商品です。子供向けには唐辛子を使わずパイン缶などを加えると喜んで食べてくれます。激烈な辛味を味わうのがタイ料理の醍醐味ですが、まずは辛さを調節しながらお試しくださいね。

【材料A】
・レモングラス:根っこ近くの白い部分を2本程度斜め乱切りに
・カー(ショウガ)3〜4枚:使う前にスライスして乾燥させておく
・あればライムリーフ 3〜4枚>中央の筋をとる
・チャイニーズパセリ[パセリ]

【材料B】
・エビ大 8尾
・ヘッドファーン(ふくろ茸) [缶詰もあります、マッシュルームやヒラタケシメジ)
・たまねぎやイカ、白ネギなどを入れても美味しい

【材料C】
・レモングラス:根っこ近くの白い部分を2本程度を斜め輪切りに
・ライム果汁 大2個>あれば黄色がかった大きめのタイムライム [レモン1個]
・ライムリーフ 2枚>中央の筋をとる
・ナムプラ−(魚醤) 大さじ1一杯半程度
・砂糖 小さじ半程度[パイナップル缶(実と果汁)を代用すればまろやかな味になります)
・ブリックボン=タイの粉唐辛子 [刻み唐辛子、レッドチリペーストなど。もぎたての青唐辛子を刻んで作ってみたら最高に美味しかったですよ!]

【作り方】
1. エビは頭や尻尾を付けたままの方が断然美味しいです。ボディー部分のみ殻をむき、背ワタを取って、頭は先の尖った部分だけ切り落としておきます。たまねぎを使う場合は薄切りに、イカは輪切りがきれいですね。きのこ類は一口サイズで使います。

2. ライムを絞り、《材料C》をすべて混ぜ合わせておきます。レモンやライムは、しぼる前にまな板の上でグリグリ転がしておくと絞りやすくなります。辛さが不安な方は、唐辛子は最後に加減しながら入れるようにしましょう。

3. 鍋で450mlの水を沸騰させ、《材料A》を入れて3〜4分煮出したら取り出します。

4. 鍋に《材料B》を加え、火を通します。グラグラ沸騰させることなど決してないように!!! 火が通ったらすぐに止め、2の行程で作った《材料C》を入れてかき混ぜます。温めておいた器に盛り、パセリを飾ります。

【RITZ流エッセンス】
レモンやライムは、表皮の透き通った部分だけを厚さ1mm以内という気分で極薄に剥いてみましょう。剥いた皮がきれいに透き通っていれば上出来!・・・これがカクテルなどによく使うレモンピール、ライムピールで、グラスの上でキュッと絞ったり浮かべたりして香りのエッセンスだけを移すのです。せっかく使うのですから、これを見逃す手はありません。レモンやライム(ユズやオレンジなども)はよく洗い、絞る前にピールをとって、お水や飲み物、汁ものの香り付けに使いましょう。


ヤム プラームック(タイ風イカのサラダ)

ナムプラーとイカとセロリがあればすぐにできる、いや、セロリなしでは作れないとも言えます。それほどセロリが美味しくいただける簡単で、人気の一品です。ナンプラーの香りにはひと癖もふた癖もありますが、慣れてしまうとヤミツキになる、ちょっと不思議なお醤油です。はじめのうちはドレッシングに日本のお醤油を少量足すと、とっても食べやすくなります。
イカはどんなイカでも良いのですが、ここでは茹でてもやわらかいヤリイカを使っています。新鮮なイカなら生で作っても美味しいので試してみて欲しいものです。イカゲソは、わが家ではダイナミックにでっかく調理して、むしゃむしゃとワイルドに頬張ります。
子供のお客さまがいる時は、ヤングコーンやプチトマト、エビ、細かくカットしてカリッと揚げたパンなども仲間入りさせます。じつはこの撮影の時、カリッと揚げたオニオンを飾る予定でしたが、どうやら忘れていたようです(^^;

【材料A】
・ヤリイカ
・セロリ、キューリ>乱切り
・紫たまねぎスライス、その他お好みで
・あればコリアンダー(パクチー)>ざく切り
・トッピングには刻みパセリ、フライドオニオン、フライドガーリックなどお好みで
・飾りにイタリアンパセリ、ミント、チャイブなどお好みで

【材料B:ドレッシング】
・レモン果汁(大さじ3)、ナムプラー(大さじ2)、砂糖(大さじ2)
・ブリックボン=タイの粉唐辛子 [あればもぎたての赤、青唐辛子を刻んで、一味唐辛子、ラー油など]

【作り方】
イカは解体(^m^)してわたを取り、2分程度茹でて輪切りにします。足はお好みサイズにカットします。イカを冷ます間にドレッシングの材料をすべて合わせておき、すべての材料を混ぜ合わせ、しばらく味をなじませます。そのままでも、冷やしても美味しくいただけます。

タイ風料理は“ミントを使う”のコーナーにもあります


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