ハーブの下準備 | |
私の義母、菊の字はハーブ好き。味噌汁にチャイブ、冷奴にはミント。時にはミントの白和えを作って顔をしかめたりもしていましたが、自分なりに楽しんでハーブを使っています。
|
フレッシュとドライ ハーブの下準備 ブーケガルニとフィヌゼルブ
|
■フレッシュとドライ フレッシュハーブは香りが柔らかく、味もマイルドなので少々使いすぎても失敗がありません。特に、生でいただくサラダなどは新鮮な採りたてハーブに限ります。ルッコラ(ロケット)、マスタードグリーン、パセリやイタリアンパセリなどは美味しくて重宝しますから、プランターなどで育てておくと便利です。 ドライハーブは味も香りも凝縮されているので、使いすぎると強烈な香りと乾燥葉独特の臭みで、料理が台無しになってしまうことがあります。ドライをうまく使いこなすには、やはりいろんな料理に少しづつ使ってみることです。冬場の収穫できるハーブが少ない時季やオーブン料理など高温で香りを逃しやすい料理の時には便利です。タイム、ローズマリー、セージなどは香りが強いので、少なめに使います。 でき上がったサラダに、ピラフに、デザートに、飲み物に、フラワーハーブを飾ってみるのも楽しいものです。日本でもキクや菜の花など古くから使われていますね。フラワーハーブの代表的なものには甘く美味しいボリジ、キューりの味のナスタチューム、やっぱり甘〜いスウィートバイオレットがありますが、ベジタブルハーブやシーズニングハーブのほとんどの花が食べられます。 我が家でも咲かせてしまったバジルをはじめ、ちょこちょこと味見をしてあれこれどんどん食卓に使います。特にほんのりゴマ風味のルッコラの花はとても美味しくて、蕾はさらに美味しいのですよ。花で飾られたお料理は見た目も華やかで美しく、食卓が賑やかになります。
2、大きな葉は一枚づつ取り、ローズマリー、タイム、サボりーのように葉が小さいものは枝先から根元に向けて、指でしごくようにして引っ張ると簡単に取れます。柔らかい茎は使えますが、茶色くなった固い茎は取り除いておきます。 3、フレッシュハーブの収穫は午前中、お日さまが高く上がる前に採るのが一番栄養価も高く、最も香りが良い状態で収穫できると言われていますが、一方で時間がたつと香りが消えやすく、酸化して切り口が黒ずむものも多いので、できるだけ調理する直前に収穫し、使うようにします。また、ハーブはとても金気を嫌うのでステンレス製の包丁や鋏を使いましょう。サラダ用などにあらく切るときには手で千切りましょう。早く切りすぎたらレモンなどをさっとまわしかけておきます。 4、ハーブは細かく刻めば刻むほど香りが強く出ますが、青臭くなり香りが邪魔になることもあるので、荒みじん切りくらいで使う方がよいでしょう。また、料理の中にハーブを残したくないときには、お茶パックに入れて使うと便利です。■ブーケガルニとフィヌゼルブ ブーケガルニはシチューやスープなど煮込み料理によく使われます。煮込みに使うハーブをドライで、あるいはフレッシュでたこ糸などで束ねて作ります。代表的なのはローリエ(ベイ・月桂樹)葉1枚、タイム枝3〜4本、パセリ枝2本程度。私は必ずローズマリー枝1本を足しています。もちろん、束ねずにそのまま入れても構いません。 ハーブは低い温度で香りを出します。ですから、煮込み料理に使う場合のポイントは温度が低い状態からハーブを入れること。沸騰した状態からでは香りが出にくくなりますし、ハーブによっては苦味ばかりを引き出す結果になってしまいます。ブーケガルニは食卓に出す前に取り出します。 フィヌゼルブはフレッシュハーブをみじん切りにして、料理の仕上げに加える香り豊かでデリケートなハーブ、料理の飾りにもなります。代表的なものはパセリ、イタリアンパセリ、タラゴン、チャービルチャイブなどで、従来はオムレツなどの卵料理、チーズ料理に使われていました。ミント、バジル、ルッコラ(ロケット)、マジョラム、マスタードグリーン、フェンネル、クレソン、タイムなど好みを生かして、サラダやスープに、焼き物に炒めものに、なんにでも使ってみましょう。香りはもちろん料理を盛りたて、食欲も進みます。日本のハーブ、ショウガやミツバ、ネギなどと組み合わせてみるのも楽しいものです。 |