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RITZの闘う猫車

登場する仲間たち


●1月4日(水) 晴/天使の梯子
正月からずっと風もなく、暖かい日が続いている。海は眩しくキラキラと輝き、空はひたすらに蒼く春の陽気。夕陽の頃には毎日のように雲間から無数の「天使の梯子」が降りて来て、海は黄金色に染まる。やがて陽が沈む頃には、空は淡い桃色から薄紫、暗い青へと色を変える。冬の夕暮れは優しくて穏やかだ。
 この海辺に越してきて早くも五年目に入ったが、自然は日々移り変わり、同じということがない。思い切って始めたSOHO暮しにもすっかり馴染み、不便さも笑い話の一つになってしまった。色白でいられなくなった辛さを除けば、快適この上ない。庭仕事始めの今日は一日、海辺で物思いに耽るばかりだった。


●1月5日(木) 雨/針槐の海をアップ
 ふと思い立ってデータをあさり、海のページを作った。休憩や息抜きに見てもらえれば…と思う。


●1月11日(火) 晴/アクセス10000突破と突発事故
 正月以後、仕事や私事で慌ただしい日々が続いていたが、今日でようやくひと段落。そして今日、ついに針槐のアクセスカウントが10000を突破した。顔の見えないたくさんのお客さんたちに感謝の気持ちでいっぱいだ。煽てられるとつい図に乗る私、たくさんの励ましの言葉や掲示版に遊びに来てくれる方たちとの楽しいお喋りからやる気を貰い、我ながら頑張った一年だと思う。これからもやる気満々の勢いで行きたい。。
 が、しかし、その意欲が仇になって、今日は花壇の枕木に車を乗り上げ、花壇を一つ壊してしまった。。それと言うのもあの美しい鱗雲のせいだ。いつもの病院の帰り、青空に輝く巨大な鱗雲を発見。ちょうどまん中あたりに夕日を抱え込んで、美しい細工物のガラス工芸の飛行船のような…。「これこそみんなに見せなくっちゃ!」と気がはやり、ごっつんこ。。むむ…と唸りながらもカメラ片手に飛び出した時には、鱗雲は雲散霧消、どでかい枕木はひっくり返って花壇は土砂崩れ状態。。嬉しいことばかりが続いては楽しみも半減してしまうのだ、と自分を慰めるしかない黄昏れ時であった。


●1月12日(水) 雨/雨の中の山鳩
 病院に行く車の中から電線に止まった山鳩をみつけた。一月の冷たい雨の中、山鳩はたたんだ羽根の中に首を突っ込むようにして、じっと雨に堪えていた。木の下に避難できないものか、などと考えながらも鳥たちはこうして自然と折り合いを付けているのだろうと思う。帰り道、山鳩の姿は無くなっていたが、たくさんのカラスが鳴き交わしていた。じきに雨は止んだ。
 雨が降り止む少し前から、鳥たちは一斉にお喋りを始める。聞いていると、ちょんの字やおチビさんが大きく嘴を拡げてさえずっている姿が思い浮かぶ。この寒さの中、なんとか乗り切っているのだろうかと心配すれば切りがない。「頑張るんだぞ!」とつぶやいてみる。


●1月13日(木) 雨/親指が動く!!
 朝起きて顔を洗っていると、なんだか手の動きがスムーズ。あれ!? と動かしてみると、親指が動く。。親指だけはまるで動かない状態だったからこれは感動の進歩だ。痺れ感も薄くなったように思える。左手首が麻痺してからちょうど二ヶ月、ドクターはいつも「ある日突然動き出すというものだから、気長にね」と言うが、頭の片隅には本当に動くのか…という不安の種が芽を出し始めていただけに、ひたすらに嬉しい。。
 この頃は左右の手がまるで別人の手だ。いつもギブスやサポーターに守られている左手は白く柔らかで、麻痺の影響で若干腫れ気味なのかふっくらと良い感じ。対する右手はいつもの倍もこき使われて、相変わらず逞しく力強い。同じ手なのに同じでない手、並べて見るとまるで夫婦のような手。両の手にこれほど別々の思いを抱くというのも、思えば珍しい経験ではある。


●1月15日(土) 晴れたり曇ったり/整理整頓
 12月にサーバーの都合でサイト全体を引っ越したばかりだというのに、今度は針槐がついに5MBの制限を越え、昨夜は全体のほぼ半分を占めるHerbsを引っ越しさせた。ホームページを立ち上げてから一年と二ヶ月。。「5MBもあれば充分!」と思っていたのに、やればやれるものだと苦笑い。でも、まだまだこれから。頭の片隅ではまだ多くの企てが、今か今かと出番を待っている。が、とりあえず今は、混乱したデータを整理整頓するのが先決。
 今日は芝生の上でちいさなハクセキレイが餌をついばんでいた。最近よく来ている。この頃近くでよく見かけるのだが、車で通りかかってもちっとも逃げようとしないので、ちょっと心配。庭に出ればジョウビタキが追って来る。部屋にいれば子カラスやセキレイや水鳥の子が遊びに来る。足元ではグッチ婆さんがうなされている!? 忙しいけれど、のどかな午後である。


●1月17日(月) 曇り/庭の愉しみ
 今日は曇りがちな天気の割に暖かく、お昼過ぎから庭へ飛び出した。小鳥たちの庭で邪魔になりそうな雑草だけを抜き、春にベジ・ハーブの種を蒔く場所に生ゴミ堆肥を埋めた。土を掘り起こす私の近くで鳴きながら様子を見ているおタキさん。明日は小鳥たちの庭で餌にありつけるかも。。四時過ぎには私を怖がる様子もなく、いつものハクセキレイがやってきてちょんちょん芝生の上を跳ねていた。ちょっぴり寒いけれど、この時期にしかない庭の愉しみもあるものだ。


●1月18日(火) 曇りのち雨/
 自分で庭を作ったり、植物を本気で育てるようになってからずっと、雨は素晴らしい贈り物以外の何ものでもなかった。。それが、ちょんの字をリリースしてからというもの、特に冬場の雨は心配ばかりを引き起こす。濡れてはいないか、凍えてはいないか、元気でいるのか、餌はあるのかと…。雨音は今も昔も優しいのだけれど、雨にまつわる懐かしい思い出もたくさんあるのだけど、かつては雨が大好きだったのだけど、このところ雨の日は心配ばかり。。まして、午前中に庭中に水やりをしたものだから、今夜は特に恨めしい。


●1月19日(水) 雨/ぼんやり
 どんより重たい雲の下で、激しい風が窓に雨を叩き付けている。お陰で窓ガラスがきれいになったが、ガラスの向こうに見える景色は冷たく荒れすさんだ様子で、ごうごうと風が鳴るばかり、鳥の声も聞こえず心無しか生気がない景色に見えてしまう。鳥たちは一日餌にありつけなかっただろうと気にかかる。なんとなくぼんやりした気分で、今日はずっと本を読んで過ごした。


●1月20日(木) 雪/雪見てはしゃぐ三人と一匹
 「おぉ、雪だ!」というダンナの声に、寝起きは完全に布団と融合している私もさすがに飛び起きた。まだ積もってはいなかったが、大きなわた雪が一面覆い尽くすように舞っていた。窓を開け放つと外はさほど寒くもなく、ふわふわとどめどない雪に煙る海にしばし陶然とする。ダンナと一緒に庭に出ていたグッチ婆さんもなにやら不思議そうな様子で、頭や背中に雪が積もるまで遊んだ。この頃はほとんど庭に出ることがない菊の字も、何故か雪の日を選んで外の片付けなどしていた。
 やがて暖かい陽が射してきても雪は降り続け、陽光の中に降る雪というのも、なかなか贅沢な光景だ。長崎では雪を見るのは年に一、二度のこと。寒い、寒いと言いながら、皆なんやかやと雪の中に出ていきたがる。私は私で吹雪く中を病院へ行き、頭に雪が積もっていると看護婦さんに笑われた。明日は積もるだろうか。。


●1月27日(木) 雪/トラブル続き
今日も久しぶりの雪。降っては積もり、積もっては溶ける。雪の日はとても静かで、心が落ち着く。この一週間はなんだかトラブル続きだった。人の事、動物の事、ついにはマックまで破綻をきたす始末。でも、全てが徐々に解決し、良い方向に向かってきた。そして、トラブルの後には、必ず某かの喜びも残る。そう考えればトラブルもたまには良いのかもしれない。たまに降る雪のように。。


●1月28日(金) 晴/頑張る小さな木たちと恐怖の侵入者
今年こそは冬場の防虫対策を徹底しようと、今日は庭中の木たちの手入れをした。風で傾いだもの、落ち葉に埋もれたもの、枯れたバジルの陰になったものもあったが、小さな木たちは頑張っている。一番小さい姫クチナシは25cm.のまま、30cmくらいだった沈丁花や銀梅花は50cmを越えた。どれも元気に育っていて、触れているだけで寒さも忘れた。春の身長測定が待ち遠しい。。
 が、心配事も増えた。とこからか、いつの間にか、幼い木たちの庭にモグラが入り込んでいる。。ハーブ並木で食い止めていたつもりだったのに、4m幅の道路の下を掘り進んで、ついにヤツらがやってきた。。来年はさらに悩まされることになりそうだ。。


●1月29日(土) MEMO
一日がかりで庭中の木たちにマシン油乳剤を散布。珍しくダンナが手伝ったからか、夜には雨が降った。。とほほ。


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