妊婦さんはご用心!
・ハーブの諸注意
・身体にやさしいお薦めレシピ

 

ハーブの諸注意

お腹に大事な赤ちゃんがいる場合、お薬などと同様にハーブにも気を付けましょう。普段は身体に良いハーブでも、妊娠中には避けた方が良いというものは結構多いのです。カナダのハーバリストのほとんどは、「妊婦または妊娠を希望する人は一切のハーブ及び薬類を摂らないように。特に最初の3ヵ月は避けるように」と言っているそうです。安全第一!やはり、きちんと調べてから使うようにしましょう。
ただし、なかなか子供を授からない人の為のハーブ、つまり生殖器官を丈夫にするハーブは別です。また、母乳を促進したりするためのハーブなどは3ヵ月後から、と例外もあるそうです。
ここではティーやちょこちょこ食べるハーブに関して役に立ちそうなハーブを調べてみましたので、良ければ参考にして下さい。でも、妊娠初期にはしばらく我慢しましょう。軽く考えずにきちんと調べて、決して同じハーブティーを毎日飲むなどないよう、くれぐれも注意して下さい。特に、精油はエキスが凝縮されていて濃度も高く強いので、精油を使う場合にはさらに注意が必要です。

妊娠時に良くないハーブ
アロエ、ユーカリ、レモンユーカリ、サザンウッド、ジュニパー、ナツメグ、ペーニーロイヤルミント、マグワート、ヨモギギク、エニシダ、ゼラニュウム、カモマイル、クラリセージ、シダーウッド、ジヤスミン、ミルラ、ヤロウ、メリッサ、ラベンダー、ローズ、など。
普段でももちろんですが、妊娠中には絶対にイヌサフランはダメ!アロエは多量に服用すると疝痛と骨盤内臓器の充血を起こすため、妊娠時、月経時、痔疾患、虫垂炎の徴候のある時などには服用しないようにします。

ジャーマン・カモミールについて
属名マトリカリアが“子宮、母”という意味を持つことから、いろんなハーブの本で「お母さんのハーブ」と紹介されていて、婦人病には効果が高いようです。でも、ブリティッシュ・コロンビア大学の薬剤師さん達の講演で、カモマイル・ティーが流産の原因かもしれないと思われる臨床例が出ているそうです。大学病院に来た妊婦のうち、流産した人達の共通したもので、カモマイルが疑われているという事実があるそうです。いずれにしろ、妊娠の可能性が考えられる時期から妊娠後最低3ヵ月は安全のために、ハーブは避けた方が良いようですね。

その他のハーブ

妊婦さんに効くティー: ラズベリー・リーフ、マザーワート
つわりに効くハーブ: キャットニップ、レモンバーム、生姜
流産の防止:
レディースマントル
レディースマントルは「聖母マリアのマント」という名を持つハーブで、傷の治療、美容、月経過多にも効果のあるハーブです。若い葉はサラダにも。
妊娠時の風邪の治療に:
エルダーの花、生姜、スイートアンドサワースープ
エルダーの花のお茶には風邪、便秘、リューマチそして神経を安める効果があります。特に熱がある時は毛穴を広げ汗を出すということから熱をさげるのに効果的。若い芽はピクルスに、花はお茶や揚げ物に、果実はワインやジャムにします。
母乳の出を良くする:
ダンデライオン(タンポポ)、アニス
赤ちゃんがむずかる時: ディル
赤ちゃんがむずかる時、西洋ではディルの果汁を飲ませたそうです。
産後の回復に: ターメリック(ウコン)


ブレさんのお薦め:身体にやさしいレシピ

カナダで「ハーブ薬」の販売をお仕事になさってるブレさん。目下、猛烈にChartered Harbalistの受験勉強中です。Chartered Harbalistは日本にはまだない資格ですが、ハーブを「副作用のない薬」として症状別に処方したり調合したりするための資格で、医学的にもかなり深いところまでの勉強が必要となります。ここでは、お忙しい合い間に教えて下さったメニューをご紹介します。

「まずは体力作りです。妊婦さんにはカルシウムとビタミンが大切ですね。ビタミンCは1K毎日、と言ってもできるだけ新鮮な食材から摂取することを心掛け、生姜、大根、玉葱、ネギ等を食べて身体を暖め、病気や風邪から身を守りましょう。妊婦さんの為のスープやジュースの情報をいただいていますので、是非試してみて下さい。」(ブレ)

鶏ガラのスープ
からだを丈夫にするのに一番のお薦めは鶏ガラのスープ。鶏のガラと生姜を水からことこと煮ますが、この時決して沸騰させないようにします。沸騰させるとスーブが濁ってしまいます。これを濾して、塩味と薬味としてネギやパセリ、好きなハーブやお野菜などを散らして飲むとばっちりの栄養ドリンク。 これをすすめま〜す。病人にもお勧め。(ブレ)
庭守も昔から愛用しています。玉葱やネギの根っこ、大根の皮や野菜の芯、残り物野菜などアクの強くないものをきれいに洗って放り込んで、もちろん生姜やニンニク、唐辛子も入れて半日以上ことこと、ことこと。濾してちょこっと塩胡椒するだけで、美味しいスープの出来上がり!たくさん作って冷凍保存しています。この頃はローズマリーやタイム、レモングラスなどを入れて作ります。(RITZ)

スイートアンドサワースープ
中国料理のスイートアンドサワースープ。これも鶏のがらのスープにタケノコ千切り、きくらげ、豆腐、茹でブタ千切り、春雨などを入れて、塩、醤油、みりん少々で味を付けてから胡椒を入れます。次に水溶ぎ片栗粉を入れ、最後に溶き卵をまわし入れて、酢を大さじ1かそこらを入れて出来あがり。汗を出す料理だから、汗をふきふきで食べます。風邪には効果大。。(ブレ)

エルダーのティー
茶匙2のドライエルダーフラワーを1カップの熱湯に入れ15〜20分蓋をして、それを1日に3回飲みます。(1カップ一回分)これは汗を出す目的だからからだを暖かくして、汗を拭くタオルを横においておきます。(ブレ)

生姜のジュース
生姜とリンゴをおろしてジュースにしていただくだけです。市販のりんごジュースやセブンアップにおろした生姜を入れて飲むという手もあります。冬なんかはりんごジュースを暖めて、そこに生姜いれて飲むとグーですよ。つわりや風邪に効果、予防にもなります。(ブレ)
庭守は風邪に効果のあるハーブティーにすりおろしたショウガと蜂蜜をたっぷり入れて作ります。あればダイコンのおろし汁も入れます。甘めに作れば子供やお年寄りも喜ぶし、酒好き用にはこれにラム酒を少々(?)垂らします。風邪かな?・・・と思ったらすぐに呑ませるわが家の定番メニューです。(RITZ)

Special Thanks to F.Breckner “カナダ地球村物産


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