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RITZの闘う猫車

登場する仲間たち


●5月4日(木) 晴/RITZ VS ミント、モグラ、葛、そして菊の字/萩満開
 1日から遊びに来ていたダンナの従姉妹達と毎日楽しくハーブ三昧。バジルと手作りニョッキ、いさきのフェンネル焼き、パセリ、イタリアンパセリ、ボリジ、チャイブ、ミントを使ったチキンサラダ、レモングラスやカモミールのティーなどなど、食べて飲んで楽しく過ごした。従姉妹達は私と同じくハーブや可憐な花を咲かせる雑草が大好きで、わざわざ大阪から運んできた小さな雑草をウキウキと私の庭に植えていた。
 ごっそりとハーブを抱えて帰る従姉妹達を見送った後、久々にハウステンボスへ行ってみるとハウステンボスは春爛漫。紫陽花もたくさんの蕾を付け、紫陽花祭りが楽しみだ。咲き乱れる花を眺め、ビールを飲み、5月の計画に思いを巡らす。明日は遅れている種まきをしよう。その後はミント、モグラ、葛との闘いの日々だ。そぅそぅ、種まきの後の要注意は菊の字だった。去年は9種類のバジルの双葉をごっそり抜かれてしまったのだった…。


●5月5日(金) 晴/種まき開始
 あちこちから掲示板に発芽の便りが届き、今日はついに種まきに取りかかった。今日の分は苗箱蒔き。たっぷり水を遣った後、今年初めて山盛りの実を付けた桃の実を取った。まだ小さな木なので、実を5つばかり残しておいた。上手く行けば、今年は美味しい桃が食べられることになる。楽しみがまたひとつ。。
ルッコラ、コーンサラダ発芽、山帽子、黄金葉こでまり開花
唐辛子9種類(ハラペーニョ、スピノーザ、チリ、バナナ、スウィート、クリスマス、五色、赤、キムチ)、セージ、クラリーセージ、チコリ、アニスヒソップ、エレキャンペイン、スターフラワー、おじぎ草、風船トウワタ、ドワーフコットン巨大ピーマン。それにしても・・・ぎょうさん蒔いたもんだ。


●5月6日(土) 晴/続種まき
ライラック、おだまき、盆栽藤開花
バジル7種類:(コモン、ライム、レモン、シナモン、レッド、Champhov、S.W.Dani.Lemon)、フェンネル、ブロンズフェンネル、ルピナス、オクラ、インゲン。
 今日は突然、若い友人たちが“ハーブ摘み”と称して押しかけて来た。芝生に座り込んで、たまたま近くのパン造りの先生からいただいたパンとハーブティーをぺろりと平らげ、やがて抜く予定の元気なミント、花を咲かせようと躍起になっているイタリアンパセリ、あちこちに自生している(!?)ボリジの花やアブラウシ付きのカモミールの花や苗などたくさん抱えて帰った。まるでミツバチのように明るくて元気だった。
 夕方になって、やりかけていた種まきを続行。今日はポット蒔きばかり。小鳥たちの庭で今年も芽生えていたエゴの木やエルダーの赤ちゃんたちもポットへ。しっかり根付いたら荒れ地の木立の仲間になる予定。とは言っても、まだ5〜10cmのおチビさん、去年の実生苗が今25cmくらいだから、なんとも気の長い話ではある。。。


●5月8日(月) 晴/晴耕痛読…!?
 昨日から首を寝違えたらしく、おとなしく謹慎の身。昨日は一日本を読み、今日は洗濯しながら読書。この頃はゆっくり本を読むことがとても贅沢に思えてしまう。夕方には軽い仕事を…と芝生に肥料を撒き、もぅ一週間以上雨が降っていないので、庭から空き地までたっぷりと水をやった。鉢物は水の好みによって置き場所を分けているので、一日置きに与える場所から5日に一度までと、ものによっては厳しい環境かもしれない。でも、鍛えれば強くなるものだと感心もしている。夜、なんとなく始めた本の整理が止まらなくなり深夜に及ぶ。結局、なんだかんだとやってしまうのは悪い癖かもしれない。。


●5月9日(火) 晴/ミントの二の舞いは御免だ!!
 種まきの続き、ミント討伐、もぐら退治、葛退治と、やりたいこと、やらなきゃいけないことは山盛りあるけれど、今日は荒れ地で元気に育っているドクダミをコンテナにあげた。ミント同様、少しの根っこからでも発芽するということなので、ここでミントの二の舞いになるのは御免だ〜と頑張った訳である。慎重に念入りに「根っこ決して残すまじ!」と目を皿のようにして掘り上げた。なんとか大丈夫だとは思うが、ドクダミは侮れないらしい。。ついでに、やはり荒れ地で育っていたキリン草というのもコンテナにあげた。これもはびこって困るらしい。水切れと誰かに踏まれた(誰だ!?)ようで瀕死の状態、手遅れだったかもしれない。テンプラにすると美味しいのに。。
 どちらもコンテナ・パーティーに仲間入り。大きな鉢をあっちへこっちへと動かし、北風から避難させていた鉢を運んできて、となると止まらない。。暗くなるまで頑張ってしまった。


●5月10日(水) 曇のち雨/ガーデナーの欲
 駆逐しようとは思うものの、元気で美味しいアップルミントを眺めていると俄然欲が出てくる。このところ毎日、料理に使いミントティーを飲んでいる。御近所にも配ったけれど、まだまだ使い切れない。大鉢に2鉢はあるものの、せっかくだからとコンテナにもう一鉢作ることにした。保湿の良い土を作って入れ、あっという間に大きくなるので小さな新芽の部分を選んで植え付けた。邪魔をしてくれさえしなければ可愛いものなのに…などとふと思ったが、植えたのは私。ミントの所為ではないのだよなぁ。。。反省。


●5月12日(金) 晴のち曇/ガーデナーの愉しみ
ズッキーニ、インゲン、ドワーフコットン発芽
レモンユーカリ、ネズミモチ、グロキシニア植替え
 コンテナ・パーティーの模様替え中に目に付いたレモンユーカリ、すっかり大きくなって鉢がとっても窮屈そう。移植に弱いんだよなぁ…と思いつつ大鉢に移植決行。案の定、鉢の中は根がびっしり。。ついでに風の度に倒れるネズミモチも植え替えた。名前は悪いが美しい木である。他に名前の付けようがなかったのだろうか。とあるバス停の電柱横の一握りの土に生えていたのをレスキュー(泥棒!?)してきたのが二年前、30cmのひょろひょろ苗は1mの逞しい木に育った。根元には大阪の従姉妹たちが持ち込んだ小さな植物を植えてみた。葉っぱの直径は5mmほど。。小さな楽しみが増えた。
 作業が終わって水やりをしているとでっかい双葉を発見!ズッキーニだ。インゲンや綿も種の殻を付けたまま双葉を持ち上げようとしている。この瞬間を見るのだが種まきの醍醐味だ、庭中走り回りたくなるほどのわくわく気分を、小さな双葉たちに分けてもらえる。でも、、、忙しくなる。。


●5月13日(土) 雨/チャラ
 昨日は金槌を足の甲に落としたかと思うと、今日はチーズおろしで指をおろしてしまった。ドジに効くハーブはないものか…。二度めのパン教室で誉められたから、チャラということにしよ。


●5月14日(日) 晴時々曇/夕日と海とお風呂/パキラ植替え、紫陽花を荒れ地に定植
 これ以上大きくなると外に出せなくなりそうなほど成長したパキラ、樹液が床を汚すので、ついに外で育てることになった。一番大きな鉢には紫陽花が住んでいたので、紫陽花を荒れ地の以前から土づくりをしていた場所に定植。ダンナと二人がかりで移植したパキラはずいぶん根を切られた割にへっちゃらな様子。日陰のコンテナパーティーに仲間入り。元気に育て!
 夕方、近所のペンションオーナーからお風呂に入りに来ないかというお誘い。海の側に広いお風呂があるのだ。一も二もなくすっ飛んで行き、夕日と海とお風呂を満喫。お風呂上がりは冷たいビールとさざえのつぼ焼き。子供達が育てているトカゲの赤ちゃんとも遊んだ。信じられない程よく懐いていて、縁があれば私も育てたい…などと思う。。話が弾んで極上焼酎、ミニバーベキューとたらふく御馳走になってしまった。良き隣人と旨い魚に恵まれて、幸せな休日。


●5月15日(月) 雨のち曇/ひとつ屋根の下に
 最近玄関辺りをうろついていたつばめの夫婦、なんと玄関灯に巣を作ろうとしていた。ひとつ屋根の下に住む仲間が増えるのは嬉しいことだが、危ないのでやむなく撤去して、とりあえずビニール袋で玄関灯を覆った。すると、今度は玄関から事務所に降りる階段の中へしきりに通っている。風も当らないし安全な住処になるのだろうけど、いったいどこに巣を作るつもりか…、しばし様子を見よう。
 この頃は鳥たちも打ちっぱなしがお気に入りなのか、雀たちは隣の駐車場との境のコンクリートの穴に巣を作っている。風が強いと吹き飛ばされてしまうのではないか…と不安。とりあえず落ちても大丈夫なようにフォローをしている。排水の穴の方は梅雨時に流されて、毎年ヒナが落ちて死んでいるので穴を石やなにかで塞ぐけれど、頑張って突っつき落としてはまた作ろうとする。邪魔してるんじゃないんだよ〜などと言い訳をしながら、雀たちにヂヂーと責められながら、根比べは続いている。


●5月16日(火) 曇時々雨/猫と雀と針槐
 パン教室に通い始めたものの、手首の不調で今だに試作をしていない。だが、御近所の仲間はやっている。。数日置きにパンが届き、食べきれなかったものは雀の餌になっている・・・筈だったのだが。今日はテラスで雀達が大騒ぎ。何事かと見に行くと、グッチ婆さんが一目散に雀達のパンを食べている。日頃は食べない癖に、人のものは美味しく見えるのか…。ま、なんとか共存している。。。
 雨の合間に芝生の草むしりをしていると針槐の赤ちゃんを発見!これは例年の地下茎から伸びたものではなく、実生苗のようだ。。身長わずか5cm、小さな小さな針槐、さてどうしたものか・・・。目下、マックの側で小さな花瓶の中にいる。


●5月17日(土) 晴/双葉移植と続種まきとナメクジ対策/ドックローズ開花
コモンバジル、SugarBaby(スイカ)種まき。ズッキーニ、オクラ、インゲン、ドワーフコットン双葉移植、ぐみ定植。
 あろうことか、ズッキーニとコットンの双葉はぺろりとナメクジに食べられていた。。レスキューを兼ねて双葉移植をし、ナメクジ対策に50倍の酢農薬を散布。ズッキーニは移植を嫌う上に食いちぎられてぼろぼろの双葉、なんとか本葉が出てくれることを願おう。
 今日は大阪の従姉妹から小さなグミの木が送られてきた。小さい割に幹も太くてどっしりと元気満々。鳥が集まると聞き、リビングからよく見える野菜畑の端っこに定植。。早く大きくなって、鳥さんたちを遊ばせておくれ!そぅ、私はグミの実は苦手なのだった。。。明日は草刈りをしよう!


●5月21日(日) 晴/ミント討伐への道のりは長い!
サラダバーネット、枝豆種まき。唐辛子類続々発芽
 ミントを抜く前にミントに埋もれているラベンダーをレスキューしなければ→まずはラベンダーの花壇を造ろう→花壇に入れる土、どうせ土を取るなら新しく野菜畑を造る予定の場所から取ろう(作業がしやすくなるから)→斜面が壊れるといけないから枠石だけ組んでおこう!→枠石を組んでしまうと、後が耕しにくい。先に耕すべきだ!
[一日目]…という訳で、新しい畑予定地を掘り返し、ごろごろ石を取り除き、猫車で土をラベンダー用の花壇へ運ぶ。ラベンダー移植予定の花壇には早くから生ゴミ堆肥を埋め込んでいたので土はふかふか。腐葉土と日向土、自家製の草木灰を石灰代わりにたっぷりとすき込む。さて移植、、、と思ったところに近くのハーブ仲間が、ニコニコとやって来た。手には小さなラベンダーの苗。。苗は草丈5cmと2cm.、荒れ地に植えれば砂漠にゴマ粒。やむなくできたばかりの花壇に植え付けた。また、花壇を作らなくては…。。。

[二日目]目立つ場所がぐしゃぐしゃの状態では気になるので、海の近くからでっかい石を運び上げて畑の枠組みを作り、隙間をセメントで埋めた。左側の小さな部分だけ先に耕し、掘り上げて少し弱っているレモンバームを植え付けた。後はセメントの乾燥待ち。

[三日目]お天気でセメントもしっかり乾き、今日は畑の仕上げ。腐葉土、日向土、自家製堆肥は品切れなので鶏糞、牛糞、自家製草木灰を入れて耕す。植え付け予定も何もない行きがかり上作った畑なので、蒔き忘れていたサラダバーネットと枝豆の種を蒔いた。。明日こそラベンダーの花壇作り!とウキウキ水やりをしていたら、しまった!発芽組がすっかり大きくなっていた。明日は双葉移植。結局この三日、ミント討伐には一歩も近付いていない。。


●5月22日(月) 曇/土ー石=穴/根伏ローズマリー定植
 今日は朝から曇り空、即座に予定変更。荒れ地の作業は炎天下ではきついし、日焼けもする。まして石を掘り起こして運ぶにはもってこいの日和。意欲が燃え上がると身体も付いてくるもので、巨大な石を掘り上げ、横倒しにした猫車に乗せ、猫車を起こして運ぶという肉体労働を繰り返す。運んだ石は土を掘って少し埋め込む。ラベンダーの花壇の枠組みが半分出来上がった。茶庭に続いて、ダンナや友人達が目を丸くしそうな眺めだ。。
 花壇の脇に強大な石を掘り出した穴がある。。じっと見ていると頭に浮かんだのはローズマリー。根伏したものが元気に育っていた。早速土を耕して移植した。今日の作業はこれにて終了!と思いきや、今度は他の巨大な穴が目に付く。枯れ枝、枯れ草もたまっているので草木灰作りに専念。。最後は動けず、ひたすらに炎を眺めて和む。。


●5月24日(水) 晴/花の香りに包まれて……
双葉移植:フェンネル10、チコリ15、エレキャンペーン15、スターフラワー3、アニスヒソップ1、
双葉移植(バジル):SW.レモン7、レモン9、シナモン6、ライム8
 我が家の裏手のみかん畑の花がついに満開。花の香りに包まれて植え替え作業をしていると、みかんの花の香りは強烈で頭がクラクラしてくるのだ。。で、双葉どころか四葉が出揃ったものを手早く移植し、早々に切り上げて水やりに専念。しばらく雨が降っていない。
 日陰のコンテナガーデンでは、今年はジャスミンがたわわに花を付けて芳しい香りをふりまいていても良いのに、鼻を近付けないと匂わない。ジャスミンが悪いわけではない。例年のごとくみかんの花の香りに圧されて目立たないのだ。なんとも勿体無い話なのだが、これもまた環境。みかんの花咲く頃には、どんな隙間からでも香りが家にまで入ってくる。かなり、きつい。。。


●5月25日(木) 晴/ジ〜ン
 腰の疲れもやや癒えて、今日は再び荒れ地の開墾に乗り出す。鍬を振り上げ、耕しては石を取り出し、耕してはしつこい雑草の地下深い根を掘り出す。石だらけの場所なので鍬が一本ダメになった。黙々と身体を動かしていると頭も空っぽになる。鍬が大きな石に当って腕に振動が伝わってくると「ジ〜ン」などと声に出し、独りにんまり笑ったりする。。肉体労働は孤独でもある。明日は夜から雨という予報、なんとかラベンダーを移植したいものだ。


●5月29日(月) 曇りのち晴/すずめっ子の感触
 今日は仕事で崎戸島へ。出かける直前にメドゥ、ボック、メキシカンセージの林の中で立ち往生している小すずめを発見。時間はないし、親鳥も傍にいるしと出かけ、無事を祈りながら早々に仕事を済ませ飛んで帰った。セージの林のヒナの声はなく、ホッと一安心したのだが、今度は海の方からしきりにヒナの声がする。移動する様子もなく、ひたすら鳴き続けている。行ってみると案の定、近所の人が草刈り器で払ったままの枯れ草のやぶの中からヒナの声。親鳥が心配そうに薮を覗き込んでいた。
 私の足音でヒナは黙るので、近付いては静止、近付いては静止を繰り返し場所を確認。そっと枯れ草を取り除いて覗くと、固まっていた!ちょんの字もどき…。手を伸ばしてキャッチ、と思ったらするりと逃げられ、ちょろちょろと薮の奥に入り込んでしまった。怪我はない様子。見つけようにも雀の保護色は邪魔をする。枯れ草の下は巨大な石がゴロゴロと積み重なっていて落とし穴もたくさんある状態で、ムカデ、マムシ、ヘビ・・と想像するだにおぞましそうな場所。じきに日も暮れそうだったので捕獲救出は断念。
 石の上で石と同化すること20分、ようやくヒナが鳴き始めておよその居場所を確認。周りから徐々にかぶさった枯れ草を取り払ってちいさな道を作り、親鳥が止まっていた石の横に離陸場所を作ったところで親鳥にバトンタッチ。。離れるとすぐに親鳥が飛んできて、見事目当ての石に止まった。しきりに鳴き合う声がしていたが、ちょっと目を離した間に親鳥の姿はなくなっていた。ヒナの声も聞こえなくなったので、なんとか成功か、それとも…。すぐに日が暮れたし、ちょっと心配。
 テラスの雀の団地でも昨日一個、今日一個と卵が落ちて割れていた。隣家との境の壁の穴でもヒナが孵っているし、強風で落ちるのは目に見えている。なんとかしなくては…などと考えつつ掌を眺めると、手袋越しのヒナの温もりが、まだ残っているような気がする。「オレも触りたかったなぁ〜」と珍しく本音を吐いたダンナのつぶやきを思い出し、雀はみんなちょんの字なのだと思う。そして人間はと言えば、思わぬところで罠を作り出しているのだと悲しくなる。子供達にも危ないし、明日は枯れ草を取り払おう。



すずめ騒動のため6月からの日記は“SUZUME WARS '2000”につづきます


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