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RITZの闘う猫車

登場する仲間たち


●11月6日(月) 曇のち晴/おタキさんのお見舞い…!?
 思わず風邪が長引いて、本を読み暮らすズボラな日々を送っている。前回の風邪以来、菊の字とGONZOが張り切ってくれてるので甘え放題と言うところか、ヒステリーのお陰でちょいと良い身分。ま、大して長続きはしそうにもないし、甘えられるうちに甘えておこうなどと太い考えを起こしている。。。
 ベッドで本を読んでいると、針槐や窓際のドッグ・ローズにすずめたちやおタキさんがやってくる。ちょっと動くとすずめたちは逃げ出すが、おタキさんはまるで逃げない。この頃はテラスの上で遊び、すずめ専用のテントでも遊ぶようになった。今朝はテラスの窓際で歯を磨いていると、目の前のガラスに突っかかってきた。
 おタキさんと言えば、愛車の糞害は酷いままだ。サイドミラーで遊んで糞だらけにするので、綺麗に洗ってからミラーを袋で覆っていたのだが、袋を突ついて破りながらもミラーと闘っている様子。相も変わらずミラーの周りは糞だらけ、やれやれだ。。。


●11月7日(火) 快晴/二周年記念の書庫
 風邪のゴタゴタで、気がつくとこのホームページの二周年を過ぎていた。立ち上げたのが'98年10月27日。長いような短いような二年、イヤな事ひとつなく楽しくやれたのはここに集まってくる素敵な仲間たちの優しさのお陰だと思う。友達もたくさん増えて、知り合いの少ない田舎暮しを慰めてくれた。感謝、感謝。。。
 二周年記念に「魑魅魍魎の書庫」を遅ればせながらアップする事にした。これは私が以前からちまちまとまとめていたブックノートを見やすくしたもの。作り始めたきっかけは大好きな作家ディーン・クーンツやスティーブン・キングのメモだったのだが、あれもこれもといつの間にやら増えてきた。せっかくだから・・・とGONZOにおだてられてその気になったものの、何かの役に立つのやら…。考えてみると、全体的に役に立つというものでもなかったかな。。ま、応援してくれる人たちがいる限り、これからも頑張ろう!


●11月8日(水) 曇のち雨/二周年記念の書庫
 また雨が降り始めた。晴れたらひさしぶりに庭を歩いてみようと思っていたのに…。。
 なんとなく本を読む気にもなれず、ネット遊びでもとあれこれ検索。そういえば・・・と、検索エンジンで針槐のサイトを検索。前回、アドレスを変更したまま確認もしてなかったのだが、おやまぁ、なんと、何故、どうして…!? 針槐のサイトは前の前のアドレスのまんま…!やることができた。。。


●11月9日(木) 晴/田舎生活の悲哀
 気になっていたNTTのネット繋ぎっぱなしをチェックしてみると、佐世保地区でもツイに今月中旬から始まると…。すわ!とNTTに電話してみれば、ナント、市内だけ。。。はずれの郡部はいつ頃になるかも決まっていないそうだ。田舎者にこそ必要なネットなのにぃ〜などとしばしごねたりしたかったが、応対に出た職員があまりにも申し訳なさそうなので、やめた。さらに哀しいことに、郡部の情報まではネットでも確認できないのだ。なんだか、ちょっと悔しい気分。


●11月10日(金) 快晴/わんぱくおタキさん
 買い物に出かけようとふと車を見ると、車の屋根におタキさんの姿。なんとなく我が物顔に見えたのは気のせいか…。サイドミラーにかぶせたスーパーの袋は突つかれてボロボロ、もちろん糞だらけ。左の窓に霜が走ったようになっているので見てみると、おタキさんの細かい羽毛がたくさんついていた。陽が当る側だけ…!? いったいどうな風に遊んでいるのか・・・気になる。。。


●11月14日(火) 曇/グッチとストーブ
 このところ曇空が続いて、長崎にもそろそろ冬の気配。寒さに一番敏感なグッチ婆さんが膝に乗ってくるようになった。寝る頃にはのっそり起き出して、もたもたとベッドに上がってくるようにもなった。以前のように直接ベッドには飛び乗らず、きちんと足台替わりの花台を足場にして、よいしょよいしょと上り下りをする。歳をとったもんだ…と夫婦にいじり回されながらしばしの団欒を楽しみ、電気を消す頃には自分のカゴに戻っていく。
 今日はにゃ〜こらうるさいので、ついにストーブを出した。例年のことだがうろうろとあちこちのストーブを確認してまわり、納得したのか安心したのか、火を入れるとカゴの中で熟睡モードに入った。また、寝てばかりの冬が始まる。


●11月15日(水) 雨のち曇/中も外も……
 ストーブを出した途端、グッチ婆さんの「火を付けろ〜」の朝鳴きコールが始まった。ストーブに鼻を突きつけて鳴くのですぐにわかる。暑くて消すと、付けろ〜付けろ〜と追いかけて鳴く。窓を開けると窓の前で閉めろと鳴く。自分も暑くなった時にはドアの前で外に出せと鳴く。まもなく19歳・・・このくらい長く生きてると、猫もコミュニケーションの術を知り尽くすのだろうか…などと時々真剣に思ってしまう。
 外に出ると・・・あぁ、私の愛車がおタキさんの糞に埋もれている。。春は、遠い。。。


●11月16日(木) 晴のち曇/消えゆく自然
 午前中は久々の快晴。家中の窓を開け放ち、グッチ婆さんもぽかぽかの日溜まりでお昼寝を楽しんだ。昼前に買い物に出かけたのだが、きょうもおタキさんは元気に私の愛車の上で遊んでいた。気に入ってもらえて嬉しいような、困ったような…。。
 家の近くの田舎道の拡張工事でお気に入りの「木のトンネル」が姿を消した。細い道の両側からせり出した木たち作るトンネルは木もれ陽が綺麗で、いつもたくさんの鳥たちが遊んでいて、通る度にスピードを落としてはにこやかな気分になれたのに…。新しく広い道路は味気なく、素っ気ない。だんだんと美しい場所が消えていく。
 途中、曲り角のところでよちよちと小鳥が遊んでた。ハクセキレイだろうと思う。車を徐行させても逃げようともせず車の下に潜り込んでしまい、やむなく車を止めて見ていると、反対側のちょうど運転席の下から出てきた。そっと手を伸ばしても逃げる気配もなく、無心になにやらついばんでいる様子。車もめったに通らない道なので、しばしこの偶然を噛みしめた。白にグレーや黒が混ざった体はまだ小さくて、黒い尾羽でひょこひょこ地面を叩くように歩く様子はあどけなかった。
 田舎に引っ越してきて五年、たった五年の間に周りの自然はどんどん消えていった。一軒家だった我が家の周りには九軒の家が建ち並び、新たに造成も始まった。美しいキジがいなくなり、野ウサギも来なくなった。もっとも、この開発の引き金を引かせたのは、他ならぬこの私の粘りだったのだ。。あぁ、ジレンマ。。。せめて、賑やかな鳥たちが姿を消してしまわないように、せっせと餌を育てようか。


●11月17日(金) 雨のち曇/気づかない人々
 今日も昨日と同じ道を通ると、また大きな木が数本切り倒されていた。掘り起こされていきなり陽にさらされた斜面は赤く、太いタイヤのあとが縦横に走る作業区域は、なんとなく砂漠を思わせた。通り道に横たわった切られたばかりの瑞々しい木の枝や葉っぱを踏みながら車を進めて行く時、作業をしているお爺ちゃんと目が合った。「わかる、わかる。でも仕方ない」と言っているように思えた。役場の中には、この美しい道を壊しているという自覚のある人がいるのだろうか…。
 しばらく行くと、小さなすずめの群れが道を覆っていて、通り過ぎたのトラックからこぼれた藁の山に群れていた。ここらのすずめは逃げようともせず、私もそれを楽しんで道を開けてくれるのを待った。私が「すずめの木」と呼んでいた木も早々切り倒された。主要道路が一本しかなく、ハウステンボスのお陰もあって毎日渋滞を繰り返す不便はわかっているけれど、あの呑気な鳥たちもまた、この町の自慢なのに…。。


●11月20日(月) 曇のち雨/引っ越しの思い出
 今日は我が家の引っ越し記念日。5年前の今日・・・と言っても、私と菊の字が引っ越してきたのは17日、とても暖かい日だった。最初に菊の字の荷物を整理して、近くでラーメンを食べて、風呂の湧かし方がわからずシャワーを浴びて、菊の字の部屋で寝た。深夜、ガタガタと障子が鳴る音に目覚め、新築なのに?・・・と不振に思って障子を開けてみると、ナント、菊の字の部屋の窓は全部開いたまま、障子だけが閉められていたのだった。。。
 GONZOの希望で19日には実家の母、秋の字を迎えて、20日に3人でニコニコとGONZOを出迎えたのだった。お陰で母2人はますます仲良くなり、秋の字は2ヶ月に10日くらい遊びに来るようになった・・・のだが、ここのところ何やら私に腹を立てているとやら、ちっとも来ない。我が母は、なにをイジケているのやら…。
 いずれにしろ、田舎暮しは6年目に突入する。「すぐに淋しくなって帰ってくるさ」と笑っていた友人達に、「帰る気なんかさらさらないぞ!」と言ってやりたい。へへん!


●11月22日(水) 晴/焚火
 今日は家の中にじっとしてはいられないほどに良い天気。久々に庭に出たが、やりたいことが多すぎて行動が散漫になってしまい、うろつくばかり。そこへお隣のわんぱく共が帰ってきて、久々庭にいる私をみつけて駆け寄ってきた。いつか焼き芋をしてあげようと芋を買っていたのを思い出し、急遽わんぱく共をこき使いながら焚火をすることにした。
 荒れ地に放っておいた柳やバラの枯れ枝を折り、立ち枯れしているコスモスを抜き、盛大に焚火を楽しんだ。もちろん、中にはアルミホイルに包んだお芋があるわけで、わんぱく共は気になって仕方ない様子で突つき回し、何度も火が消えかけた。三歳になる末の男の子も驚くほど太い幹を振り回したりと目が離せないが、それなりに楽しんでいたようだ。
 やがて陽が落ちてきて、夕焼けだ、一番星だ、腹ぺこだとせっつかれながら火を消した。お芋はふっくらほっこりと美味しくて、わんぱく共の笑顔が甘さを増していたかもしれない。焚火は、いいものだ。


●11月24日(金) 晴/出血大放出!
 じきに12月だと思うと、体の中で掃除の虫がうごめきはじめる。ちまちました台所の片付けなんかは嫌いだが、倉庫の整理などは大好き。いらない物をばんばん捨てる快感もある。昨日買い込んできたコンクリートの盆栽棚とブロックで棚を作り、収納スペースを増やした。引っ越してから五年だというのに、物はどんどん増えていく。毎年踏ん切りをつけておかないとエライことになる。菊の字の留守を狙って、ここぞとばかりに捨てまくる。
 菊の字はやたら溜め込むのが好きで見事な程にゴミを出さないのだが、リスに似ていて、箱に詰めて片した物のことは大抵忘れてしまうから文句も言われない。。帰ってきたらきっと「きれいになったね」とあっけらかん。たぶん、「捨てない」ことが大事なのだろうと思う。


●11月26日(日) 晴/頑張る
 そろそろ冬型の気圧配置に戻るというので、昨日今日と庭を走り回りあちこちと片付けた。あっという間に時が過ぎ、枯れた枝や草が山盛りになり、暗くなる前に草木灰作りにとりかかる。悔しくなるほど日が暮れるのが早いこの時期、焚火で暖をとり暮れなずむ水平線を楽しみながら、外での時間が稼げる唯一の作業だ。。おタキさんは夜にも強いのか、暗くなってからもすぐ近くで鳴いている。


●11月27日(月) 晴/寒波よ、近寄るな!
 今日は幼い木たちの庭を一部除草して、空いた場所に乾燥ゴミを埋め込んだ。近くの木の枝で待機していたおタキさんは、勝手知った様子でたまに降りてきては掘り返した土の辺りで何やらついばんでいた。私が移動する度におタキさんも移動する。でも、この頃は前のようには接近してこない。ちと淋しい。。。
 ずっと寒くて家に篭ってばかりいたが、一旦やり出したら止まらない。今日は少し寒かったが、この程度なら頑張れそうだ。みかん畑でも御近所のおばさんたちが噂話に花を咲かせながら、収穫に精を出していた。お裾分けのみかんは甘くて美味しかった。。寒波よ、近寄るな!


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