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木工細工の丸窓

職人の町大川では緻密な匠の技を楽しむことができます。


漆屋の看板大川市榎津の細く入り組んだ古い町並みを歩いていると、いろんな古い看板が歴史を物語っています。その代表的なものが漆屋さんの看板でしょう。酢屋商店でお酢を寝かせる間の蓋になる和紙に塗ったり、雨ざらしになる廊下や壁にに塗る柿渋(かきしぶ)もこの漆屋さんで調達していますが、今では柿渋を造っているところも少ないそうです。店内は、美しい匙や箸などの小物から喉から手が出そうな漆塗りのワイングラスや家具など、思わず「これ・・・なんですか?」と質問したくなるような不思議な品物で溢れています。
エツをかたどった看板 蔵開きの期間中は、木工の町大川ならではの手作り看板(写真左)があちこちの店先で見られます。この看板は蔵開きと同時に開催されるようになった『旧家と職人の祭り』というイベント参加店の目印で、モデルは「エツ」という魚。筑後川流域では古くからよく食べられている魚で、エツの押し寿司は筑後川流域の名物です。私はをご相伴したことがありますが、ちょっとクセあり……(^^;
大きな二輪車 通りを歩いているといろんな珍しいものが眼を惹きますが、私の場合はついついこんなものも目に付いてしまいました(写真右)。私よりも背が高い巨大な二輪車です。ちゃんと手入れされているところを見ると現役でかつやくしているのでしょうが……いったい、なんに使われているのでしょうね。残念ながら、近くには質問に答えてくれそうな人がいませんでした。
ギャラリー 今回の蔵開きにはいろんなお店も参加していましたが、様々な趣向のギャラリーも多数が見かけました。斬新な家具や木工はもちろん、書、絵画、陶器、ファブリック、盆栽、絵手q?紙のギャラリーもありました。珍しいところでは、金属を使ったダイナミックなオブジェなどの出店もありました(写真左は入り口のみ)。大川は家具の町として全国的に有名ですが、今回の蔵開きで古来から受け継がれた巧の技を継承しようとがんばっている若い人たちもいること、それでも跡継ぎ不足は決して解消されてはいないこと、一方でいろんなアイデアを基にした新たな挑戦が芽吹き始めていることを実感しました。酢屋商店のご主人も、心なしか満足そうに微笑んでいらっしゃいました。

 

旧家でギャラリー

点在する旧家やお寺も蔵開きの時にはギャラリーや展示場に変身します。市の重要文化財に指定されている家屋が多い榎津は、そんな光景がとても絵になります。

 

錨屋の塀

細い路地を入るとさらに幾重にも分れて、かつての城下町は迷路のよう。路地が好きな私にはたまりません。かつて船道具を造っていた店はその名も「錨屋」。


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