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我輩はグッチである


グッチ、18歳、健在!

 

病院はイヤよ!/18.Aug.'99

グッチの独り言

病院は嫌い!いつもはRITZが頭を抱っこして怖いものが見えないようにしてくれてたのに、今度の先生はダメだと言うから、私の怖さを知らないのね!と、隙を見て逃げ回り、力一杯噛み付いてやった。まだまだ強いのよ!
結局は痛いことをされたけど、ちゃんとRITZが頭を抱っこしてくれてたから大丈夫だった。
この頃、いつもぴーぴー鳴いてた声が聞こえなくなって、家の中がとても静かになった。RITZが「ちょん、ちょん」と呼ぶ声は聞こえるけど、あのぴーぴー返事する声は聞こえない。どこを探しても見当らない。
あのちっこいのは私がご飯を食べてると床をちょんちょん跳んで寄ってきた。私が寄っていくとちょんちょん逃げる。RITZが私と一緒に事務所にいると、隣の部屋からRITZを呼ぶ。私が見ると隠れる。尻尾は見えてるのに、隠れてるつもり?なんだか気になるチビだった。
RITZが私を抱えて、宙を飛ばせながらあのチビを追うようになってから、だんだん近寄って来なくなった。昔、どこかで会ってないかな?

RITZの独り言

'98年春、グッチの眼が癌に侵されていると判明。黒い斑が眼球全体に広がって、片目はすでに万華鏡状態。両眼に症状が出ているので、両眼球を摘出するしか術は無いと言われ、その場で断った。
じきに19歳。人間ならば若葉の頃だが、猫にすれば枯れ葉の頃。人なら百歳を越える頃だろう。今更不自由な思いなどさせられない。

老いてもなおモテモテのグッチ婆さん、若い雄猫を嫌がって喧嘩になり、ひどい怪我を負った。以来、だんだん外には出たがらなくなった。この頃はお気に入りの事務所で食べては寝る生活を送っている。ダンナが仕事の休憩の度にグッチの相手をし、私とはテラスで遊ぶ。
このところしばらくは家中をうろついて、しばらくわが家に居候していたすずめの“ちょんの字”を探していた。あまり使われることの無かった鳥カゴを匂ったり、あちこち部屋を巡ってはきょろきょろしたり……。でも、私と同じように、ようやく諦めもついた様子。のんびりと、便秘に悩みながら、暮らしている。

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