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我輩はグッチである


秋の陽に ふと、もの想ひ 「食ったかなぁ?」

ほぼ寝たきりの日々を送るグッチ婆さん
撮っても撮っても寝姿という悲しい現実の中、
一瞬の凛々しい姿をスクープしました!
PHOTO by GONZO/5.Oct.'2001

 

もうすぐ21歳だ!/15.Nov.'2001

グッチの独り言

寒くなって、人肌が恋しくなった。長年愛用してきたRITZのアグラの中も気持ち良いけど、この頃はダンナのアグラの方がなんだからくちんで、寝心地も良いことを発見!お腹に上ってみるのもたまには良い気分。こんなに長い間、こんな気持ちの良い場所に気がつかなかったなんて、とっても損をした気分だにゃぁ。
でも、ダンナはすぐにモゾモゾ動くから、やっぱりRITZの膝にもどる。でも、見ているとダンナの膝はやっぱり気持ち良さそうで、ダンナの膝へ。するとまたモゾモゾ。「動かんとって〜」とRITZの膝へ。それでもなんだか惹かれるのは……あの毛並みのせいかにゃん!?
この頃、たくさんお腹が空くようにもなった。夏の反動だから、ま、いいでしょ。でも、問題はおトイレよね。痩せ過ぎちゃって、お腹に力が入らなくて、時々RITZに手伝え〜と鳴くとすぐに飛んできてくれるからまぁ安心。RITZのマッサージも、ちょっとは上手くなってきたみたい。
もうひとつの問題はお義母さんの菊の字よね。私と同じ歳くらいかにゃ?ご飯の時間に、時々缶詰持ったままどこかに行ってしまう。でもそれはまだ良い方。時には私の食器に缶詰とスプーンを並べたまま、どっかに行ってしまうことがある。せめて缶詰の開け方、教えてくれるといいんだけどにゃぁ。。。腹ぺこ、グー。

RITZの独り言

21歳まであと1ヶ月半。この夏にすっかり痩せ細ってしまい、クシャミをしても身震いをしてもコケる始末だったが、秋になって一気に復調!モーレツな食欲である。夏を越せただけでもめっけものなのに、よく頑張ったと思う。
夏には2缶がやっとだった小缶詰もこの頃は3缶をぺろり。しかも、夕食時には私の座布団に正座して待っている。二時間くらい前から……。ずいぶんボケてもきたが、食べ物を並べても食卓には決して手をかけずに、じっとガマンの子である(人がいる時だけ)。
大好物はやっぱりお刺身だが、豆腐、卵にうどんにソーメンと、なんでも食べるようになった。味覚の退化なのか、進化なのか……!?この頃は特に、お隣の奥さんの焼きたてパンにモーレツな反応を見せる。いろんなものを食べるというのは、長寿猫に多い傾向のようだ。
元気になった分、昼夜を問わずの“鳴き叫び”も復活したが、声をかけるとすぐに甘え声になり、早朝でも寝ながら対応できるようになった。越してきたばかりのご近所はグッチ婆さんの“鳴き叫び”を、どうやら赤ちゃんの泣き声と間違えたらしく、
「お幾つ?」
「二十歳です」
「……」
と、それなりに楽しい会話が弾んだ。

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